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イチナナは稼げるのか|公式ライバー制度と、収入の作られ方

公開 2026.08.10更新 2026.09.05読了 約12分監修:現役ボイストレーナー

イチナナ(17LIVE)は、日本のライブ配信アプリのなかでは古くからあるほうで、そのぶん「制度」で動く部分が大きいのが特徴です。

この記事では金額を書くかわりに、収入が作られる仕組みと、始める前に確認しておくべきことを整理します。

先に結論

イチナナで最初に理解すべきは「公式ライバー」という制度があることです。ここに入るかどうかで、収入の作られ方も、求められる働き方も変わります。ただし、入れば安定するという単純な話ではありません。

収入の出どころは3つ

出どころ中身安定するか
視聴者からのギフトリスナーが課金して贈るアイテム。基本の収入源です×(月によって波がある)
公式ライバーの制度条件を満たした配信者向けの仕組み。配信時間などの条件が伴います△(条件を満たせる範囲で)
イベント・ランキング上位に入ると得られる報酬や露出×(競争相手次第)

ここで押さえたいのは、安定する要素がほとんどないという点です。会社の給料のように毎月同じ額が入る構造ではありません。副業として考える場合は、この前提を先に受け入れておいたほうが、あとで消耗しません。

アプリの全体像はイチナナとはにまとめています。

公式ライバーとは何か

イチナナには、一般の配信者とは別に運営や事務所を通じて認定される配信者の枠があります。名称や条件は改定されるため、詳細は必ず公式の案内で確認してください。ここでは構造だけ説明します。

  • 配信の条件が決まる/月に何日、1回あたり何時間、といった目安が設定されるのが一般的です。
  • そのかわり後押しがある/露出や制度面での支援を受けられる形になります。
  • 事務所経由での加入が多い/そのため「事務所に入るか」とセットで検討することになります。
ここを誤解しないでください

公式ライバーは「配信すれば決まった額がもらえる制度」ではありません。条件を満たすことが前提で、満たせなかった場合の扱いも決まっています。説明を受けたら、必ず書面で条件を確認してください。口頭の説明と書面が違う場合、効力を持つのは書面です。

条件が生活と合うかどうかは、人によってまったく違います。会社勤めをしながらだと、平日の配信日数が現実的でないこともあります。先に自分のカレンダーに置いてみるのが確実です。

イチナナで収入が伸びる人の共通点

アプリが違っても、伸びる要因はそれほど変わりません。ただしイチナナはイベントの比重が大きいぶん、次の点が効きます。

  1. 常連を先に作るイベントは、応援してくれる人がいて初めて意味を持ちます。人がいない状態でイベントに出ても、疲れるだけで終わります。
  2. 出るイベントを選ぶ全部に出る必要はありません。年間で見て、走る時期と休む時期を決めているほうが結果的に伸びます。
  3. 走る前に伝える「今回は本気で走ります」と事前に共有しているかどうかで、応援の集まり方が変わります。当日に急に頼まれても、リスナー側の準備が間に合いません。
  4. 終わったあとに戻るイベント後に配信をやめてしまう人がいます。ここでいなくなるのが、いちばんもったいない形です。

常連の作り方そのものはリスナーの増やし方にまとめています。

「走らない」という選択は、この場で成り立つか

イチナナは、開けばほぼいつもどこかでイベントが走っている場です。そのため配信を組み立てる前に、決めておくことがひとつあります。自分はイベントに乗るのか、乗らないのか。ここが曖昧なまま始めると、走る人の景色と走らない人の景色を行き来して、両方の疲れ方を引き受けることになります。

イベントに乗る配信乗らない配信
配信の組み立て期間に合わせて山と谷を作る毎週同じ型を淡々と回す
数字の物差し期間中の順位と、期間後の戻り具合常連さんの人数と、通ってくれる頻度
消耗しやすい点追い込みの疲れと、応援を頼む気疲れ変化の少なさに飽きが来ること

2行目に注目してください。乗らない配信では、場内の順位を自分の物差しにしません。順位は走っている人たちのための数字で、乗らない設計の良し悪しとは関係がないからです。走らない選択は地味ですが、順位と切り離した物差しを先に持てるなら成立します。

どちらを選んでも構いませんが、決めないままでいることだけは避けてください。切り替えるなら月の頭など、区切りのよいところで。期間の途中で心変わりすると、応援してくれていた人の力の置きどころがなくなります。なお、走らない配信を突き詰めたい人や、顔を出さずに続けたい人は、場との相性から見直す手もあります。顔出しなしで配信できるアプリも併せて確認してください。

事務所とセットで検討することになる

イチナナは事務所経由の加入が多いため、「アプリを選ぶ」と「事務所を選ぶ」が同時に来ます。ここで急がされることがあるので、判断の順番を決めておいてください。

  • まず持ち帰る/その場で決めさせようとする相手は、それだけで候補から外して構いません。
  • やめ方を先に聞く/入り方より、やめ方の説明が丁寧な相手のほうが信用できます。
  • 費用を請求されたら断る/加入者から先にお金を取る構造にはなっていません。

詳しくは事務所の選び方悪質な事務所の手口にまとめています。

応援は、いつも同じ数人に重なっていく

イベントで結果が出るとき、それを支えているのは大勢の通りすがりではなく、数人の常連さんです。そしてイベントが続く場では、その数人への頼りが少しずつ積み重なっていきます。うれしい構造であると同時に、放っておくと危うい構造でもあります。

  • お願いは枠全体に向ける/特定の人の名前を挙げて頼まない。名指しされた側は、断る選択肢を失います。
  • ギフト以外の応援を、応援として数える/来てくれること、コメント、SNSでの共有。配信のなかで、これらも応援だと言葉にして伝えます。ギフトだけを応援と呼ぶ枠では、出せない人の居場所がなくなります。
  • 走る回数そのものを絞る/頼む回数を減らすことが、いちばん確実な負担の減らし方です。年間でどの回に走るかを決めて、それ以外の期間は頼みません。
  • 無理の気配には、受け取る側から止まる/生活が透けて見えるような応援を受けたら、うれしさより先に立ち止まってください。「今回はここまでで十分です」と言えるのも配信者の仕事です。

常連さんとの関係が浅いうちにイベントへ出ると、この負担は特定のひとりに集中しがちです。頼れる人が複数いる状態を作ってから走るほうが、頼られる側も楽です。関係の育て方はリスナーの増やし方に書きました。

条件を「自分の1ヶ月」に置いてみる

公式ライバーの話でつまずく人の多くは、条件そのものではなく条件と生活が合っていないことが原因です。聞いた瞬間は「いけそう」と思うのに、3ヶ月目に苦しくなる。これは意志の問題ではなく、計算していないだけです。

説明を受けたら、その場でカレンダーに置いてください。

確認すること具体的に聞く言い方
月に必要な日数「月に何日の配信が条件になりますか」
1回あたりの時間「1回あたり何時間からカウントされますか」
満たせなかった月の扱い「条件に届かなかった月はどうなりますか」
契約の期間「契約期間は何ヶ月ですか。更新はどうなりますか」
やめるときの手順「途中でやめる場合、何をすればいいですか」

最後の2つを嫌がる相手とは、契約しないでください。やめ方を説明できることは、まっとうさの分かりやすい指標です。この考え方は悪質な事務所の手口にも書きました。

会社勤めをしながら続ける場合

イチナナは夜の時間帯に人が多く、条件も夜に配信する前提で組まれることが多くなります。ここが会社員にとって最大の制約です。

  • 平日に何日できるか、正直に数える/残業がある週も含めて考えます。「できる週」を基準にすると、必ず破綻します。
  • 土日に寄せられるか確認する/条件によっては、週末中心でも成立します。聞けば分かることです。
  • 睡眠を削る前提にしない/半年もちません。削るなら他のことを削ってください。
  • 会社に知られたくない場合は先に調べる/仕組みは副業がバレる仕組みに整理しました。契約してから慌てるのがいちばん困ります。
よくある失敗

「最初の3ヶ月は気合いで乗り切って、あとで調整する」という始め方です。調整できた人をほとんど見ません。最初に無理をすると、その水準が基準になってしまうからです。始めるときの負荷は、半年続けられる水準に設定してください。

イチナナで最初の常連を作る

イチナナは利用者が多いぶん、始めたばかりの枠は埋もれます。ここで「向いていない」と判断してしまう人が多いのですが、実際には単に見つかっていないだけです。これから登録する段階なら、初回の配信までに何を決めておくかをイチナナの始め方で先に確認できます。

  1. 時間帯をずらしてみる人が多い時間は、同時に配信者も多い時間です。少しずらしたほうが見つかることがあります。2週間ずつ試して比べてください。
  2. タイトルを具体的にする「雑談」だけでは選ばれません。何を話しているかが一目で分かる言葉を入れます。
  3. 来てくれた人の名前を必ず呼ぶ人が少ない時期ほど効きます。1人来たら1人と話す、で構いません。
  4. 同じ時間に開き続ける不定期だと、見つけた人が戻れません。ここが最終的にいちばん効きます。
最初の目標は「5人」で十分です

毎回来てくれる人が5人いれば、配信は成立します。いきなり大きな数字を目標にすると、達成できない期間が長くなりすぎて続きません。

お金の話が動き出したら、先に手元を整える

イベントを走る配信では、入ってくるお金も大きく波打ちます。跳ねた月と静かな月が交互に来る形は、毎月同じ額が入ってくる感覚のまま扱うと必ず混乱します。動きが本格化する前に、手元の手続きを整えておいてください。

  1. お金の通り道を分ける配信の入金用に口座をひとつ分けます。イベント月と通常月が入り混じっても、集計が一度で済みます。無料でできます。
  2. 明細はその月のうちに保存するアプリ内の履歴は、さかのぼれる期間に限りがあることがあります。波の大きい稼ぎ方ほど、あとからの復元が難しくなります。
  3. 申告が必要になるラインを知っておく会社員かどうかで基準が違います。確定申告はいくらからに整理しました。跳ねた月があった年は、年の途中で見込みを立て直してください。
  4. レシートを月ごとにまとめる機材や通信費は扱いの判定に関わります。箱に入れておくだけでも足ります。

手順そのものは配信の確定申告にまとめています。2月になってから1年分をさかのぼるのは、波のある稼ぎ方ではまず間に合いません。

イベントの収入と、ふだんの収入は別物です

月が終わって数字を見るとき、多くの人は1ヶ月の合計だけを見ます。ここに落とし穴があります。イベントで走った月の数字には、期間中に集中した応援が含まれていて、走らなかった月とは作られ方がそもそも違うからです。

2つの収入は、性質がはっきり分かれます。

イベントで走った分ふだんの配信の分
数字の出どころ期間中に集中した応援常連さんとの日々のやりとり
翌月も続くか続きません。期間が終われば消えます大きくは変わりません
何が分かるかその回の盛り上がり積み上げが育っているか

見るべきは2行目です。イベントの分は、翌月に持ち越せません。だから、走った月の合計を「自分の実力」として覚えてしまうと、翌月からの数字がすべて後退に見えてしまいます。逆に、走らなかった月の数字を見て「全然ダメだ」と落ち込むのも、同じ取り違えです。比べる相手が違います。

対策は簡単で、月の記録をイベントの分とふだんの分に分けてメモしておくことです。続けるかどうかの判断は、ふだんの分の推移だけで行ってください。こちらは常連さんの人数と関係の深さを映すので、動きはゆっくりですが嘘をつきません。イベントの数字は「その回の記録」として別に取っておきます。この分け方は、稼げるランキングを信じないほうがいい理由に書いた「再現できる稼ぎ方かどうか」の見分けと、同じ考え方です。

走った月の翌月に、何が起きるか

イベントで良い結果が出た翌月は、たいてい静かになります。原因は2つあります。1つはあなた自身の疲れ。もう1つは見落とされがちですが、リスナー側の余力です。

イベントの期間中、応援してくれた人はお金も時間も気持ちも使っています。翌月に来る回数が減ったり、ギフトが減ったりするのは、離れたのではなく休んでいるだけ、ということが多いのです。ここで焦って引き止めにかかると、かえって関係を傷めます。

翌月の過ごし方は、走る前に決めておけます。

  1. 下がる前提で予定を組む翌月の数字は下がるものとして構えておきます。下がってから受け止めるのと、下がると知っていて迎えるのとでは、消耗がまったく違います。
  2. 最初の配信でお礼と報告をする結果がどうであれ、応援してくれた人に結果を伝えて締めます。ここを飛ばすと、応援した側には投げっぱなしにされた感覚が残ります。
  3. 次のイベントをすぐに入れない余力が戻る前に次のお願いをすると、応えられない申し訳なさで足が遠のく人が出ます。休む月は、リスナーのための休みでもあります。
  4. ふだんの型に戻るいつもの曜日、いつもの時間、いつもの話に戻ります。この「いつも通り」が、休んでいた人の戻ってくる場所になります。
翌月の下がりを「衰え」と読まないでください

走った月と比べれば、翌月はほぼ確実に下がります。これは構造であって、あなたの配信が悪くなったのではありません。ここで辞めてしまうのが、いちばんもったいない誤読です。比べるなら、イベント前のふだんの月と比べてください。連続で走らない年間の組み立てはイチナナの評判に、イベントへの関わり方が所属先によって変わる話はイチナナの事務所の選び方に書きました。

制度で走るイチナナと、歌で積むカラーシングを並べた比較はカラーシングとイチナナの違いにまとめています。

よくある質問

公式ライバーになれば収入は安定しますか?

条件を満たし続けられる範囲で安定に近づく、というのが正確です。条件を満たせない月の扱いまで確認してから判断してください。

顔出しなしでもできますか?

できますが、顔出しの配信者が多いアプリなので相対的に不利になりやすいです。顔を出さない前提なら、最初からその設計のアプリのほうが噛み合います。

初期費用はかかりますか?

アプリを使うこと自体に費用はかかりません。事務所から初期費用や研修費を請求された場合は、その時点で断って構いません。

イベントには必ず出ないといけませんか?

契約内容によります。義務なのか推奨なのかは、加入前に確認してください。「みんな出ています」は説明になっていません。

他のアプリと迷っています。

配信アプリ比較で、稼ぎ方の仕組みごとに整理しています。アプリの人気ではなく、自分が出せるもので選んでください。

この記事のまとめ
  • 収入源はギフト・公式ライバー制度・イベントの3つ。安定する要素は少ない
  • 公式ライバーは「配信すればもらえる制度」ではない。条件を書面で確認する
  • イベントは常連ができてから。出るものを選ぶのは戦略
  • 事務所とセットで来るので、持ち帰る・やめ方を聞く・費用は断る
  • 金額と条件は必ず公式の一次情報で確認する

アプリの中身はイチナナとは、事務所の判断は事務所に入るべきかをどうぞ。

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ライバーの森 編集部

現役のボイストレーナーと、配信の現場に関わっているメンバーで記事を作っています。収入の断定と、裏の取れない数字は書きません。

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