ライブ配信で常連を作る方法|来た人を、また来る人に変える
配信の悩みは、途中で質が変わります。最初は「人が来ない」ですが、少し経つと「来ても、次に来ない」に変わります。前者の、まだ誰も来ない時期の過ごし方は誰も来ない時期の過ごし方に書きました。
この記事は後者の話です。新しい人を集めることと、来た人を定着させることは、まったく別の作業です。
常連は「覚えられている」と感じたときに生まれます。だから効くのは、名前を呼ぶこと・前回の話に触れること・次がいつか伝えること。面白さや企画よりも、この3つのほうが効きます。
1回目・2回目・3回目で、やることが違う
| 回数 | 相手の状態 | やること |
|---|---|---|
| 1回目 | 様子を見ている | 名前を呼ぶ。次の日時を伝える |
| 2回目 | 「覚えられているか」を見ている | 「また来てくれた」と言う。ここが最大の分岐点 |
| 3回目 | 居場所になるか判断している | 前回の話に触れる。少し踏み込んで会話する |
| 4回目以降 | すでに常連 | 特別扱いしすぎない。他の人が入れる空気を保つ |
2行目がすべてです。2回目に「また来てくれましたね」と言えるかどうかで、その人が残るかが決まります。逆に、初回と同じ扱いをされると、多くの人は3回目に来ません。
名前を覚えられないなら、記録する
「覚えるのが苦手」という人が多いのですが、覚える必要はありません。記録すればいいだけです。
- 配信後に、来た人の名前を書く紙でもスマホのメモでも構いません。これがいちばん効く作業です。
- ひとことメモを添える「猫を飼っている」「夜勤の人」。次に話題が作れます。
- 配信前に見返す1分で済みます。
- 来た人に触れる「◯◯さん、こんばんは。この前の猫、元気ですか」。これで定着します。
覚えていることが大事なのではなく、覚えていると相手が感じることが大事です。記憶力の問題にしないでください。仕組みで解決できます。
常連ができる前提条件
どれだけ対応がよくても、これがないと積み上がりません。
- 曜日と時間が固定されている/不定期だと、通いようがありません。ここが土台です。
- 次がいつか分かる/配信の最後に必ず言う。プロフィールにも書く。
- 看板がある/「この人といえば◯◯」。来る理由が言葉にできる状態です。
- 雰囲気が安定している/日によって別人だと、通う判断ができません。
1つ目が抜けている人がとても多い。「今日は気が向いたから」で開いている限り、常連はできません。
常連が離れる原因
増やす話より、こちらのほうが実務では重要です。
| 起きること | なぜ離れるか |
|---|---|
| 特定の人にだけ強く反応する | 他の人が「自分は関係ない」と感じます |
| 内輪の話が増える | 入れない空気になります |
| 金額で態度が変わる | 見ている人には必ず伝わります |
| 配信が不定期になる | 通う習慣が切れます |
| 黙って長く休む | 戻る手がかりがなくなります |
| 愚痴や不満が増える | 居心地が悪くなります |
2行目の対処は簡単で、内輪の話をしたら、そのつど1行の説明を足すことです。「前に話した◯◯なんですけど」と付けるだけで、初見の人も入れます。
「使わない人」を大事にする
収入につながるのは、応援してくれる人です。ただ、そこだけを見ていると場が壊れます。
- ギフトの有無で態度を変えない/これがいちばん見られています。
- 使っていない人の名前も呼ぶ/その人が、来月の常連になります。
- 課金を促す言い方をしない/短期的には動いても、空気が重くなります。
- 「使わなくても居ていい場所」だと伝わるようにする/これがいちばんの防波堤です。
特定の人に依存すると、その人が離れただけで月の収入が半減します。安定させたいなら、幅を広げるほうが確実です。
常連が増えたあとの運営
- 初見を優先して拾う常連は待てます。初見の人は反応がないと帰ります。
- まとめて反応する形に切り替える個別に返せる人数には限りがあります。「〜って言ってくれてる方が多いですね」で十分です。
- 常連に役割を持たせすぎない荒らしへの対応を任せると、その人が標的になります。
- 距離を決めておく親しくなるほど断りにくくなります。アプリの外には出さない、と決めておく。
コメント対応の実務はコメントの返し方、初見への対応は初見さんへの対応にまとめました。
時間はかかる
最後に、期間の話をしておきます。
| 時期 | 起きること |
|---|---|
| 1ヶ月目 | ほとんど動きません。知られていない期間です |
| 2〜3ヶ月目 | 数人の顔なじみができます。配信が急に楽になります |
| 4〜6ヶ月目 | 常連が常連を連れてきます |
| それ以降 | 1回休んでも崩れなくなります |
2行目の「配信が楽になる」が、収入より先に来ます。ここを目標にすると、続けやすくなります。
「居場所」になるとはどういうことか
常連が定着した配信には、共通する状態があります。抽象的に聞こえますが、具体的な行動の積み重ねです。
| 状態 | それを作っている行動 |
|---|---|
| 行けば必ずいる | 曜日と時間を固定している |
| 覚えられている | 名前を呼び、前回の話に触れている |
| 何もしなくていい | 課金を促さない。ギフトの有無で態度を変えない |
| 入りやすい | 内輪の話に説明を足している |
| 安心できる | 荒らしを配信者が処理している |
3行目が本質です。「何かしないと居づらい」場は、静かに人が減ります。逆に、来るだけでいい場所だと分かると、人は通い続けます。
常連を増やす、地味な習慣
- 配信の最後に必ず次回を言う/これだけで再訪率が変わります。
- プロフィールに曜日と時間を書く/初見の人が判断できるようになります。
- 入室に必ず反応する/数秒で終わります。やっていない人が多い。
- 短くても休まない/30分でも開けば、習慣は途切れません。
- 休むときは期間と戻る日を伝える/黙って消えないこと。
どれも派手さはありませんが、企画や演出より確実に効きます。常連づくりは、才能ではなく運用の話です。
常連ができたあとの、収入の考え方
常連が増えると収入も動き始めますが、ここで気をつけたいことがあります。
- 特定の人に依存する/ひとり離れただけで、月の収入が半減することがあります。
- 金額でリスナーを序列化する/場が壊れます。いちばん避けたい形です。
- 数字を毎日確認する/日単位の増減は偶然で動きます。落ち込むだけです。
- 常連に期待しすぎる/相手にも生活があります。来ない日を責めないこと。
安定させたいなら、人数の幅を広げるほうが確実です。少額を継続してくれる人が増えるほうが、波は小さくなります。
常連づくりでやらなくていいこと
| やりがちなこと | 実際の効き方 |
|---|---|
| 毎回新しい企画をやる | 覚えてもらえません。繰り返しのほうが定着します |
| 他の配信者の枠を回りすぎる | 自分の配信の準備時間が消えます |
| SNSを複数運用する | 1つに絞るほうが効きます |
| プロフィールを何度も直す | 1回整えれば十分です |
| 配信時間を伸ばす | 疲労のほうが先に来ます |
1行目は誤解されやすい部分です。目新しさより、繰り返しのほうが人は覚えます。「あの人はこれをやる人」として定着するほうが、常連は増えます。
常連が増えないときに見るところ
| 状況 | まず疑うところ |
|---|---|
| 人は来るが、次に来ない | 2回目の対応。名前を呼べているか |
| そもそも人が来ない | 時間帯とタイトル。リスナーの増やし方へ |
| 同じ人しか来ない | 内輪の空気になっていないか |
| 一度来た人が二度と来ない | 次回の日時を伝えているか |
| 常連が減ってきた | 配信が不定期になっていないか |
どれもやり方で直せる項目です。才能やアプリの問題にする前に、この5つを確認してください。
常連さんが離れるときは、前兆がある
常連さんは、ある日突然いなくなるわけではありません。多くの場合、その前に小さな変化が出ています。
| 変化 | 起きていること |
|---|---|
| 来る頻度が落ちる | 毎回だった人が、ときどきになる |
| コメントが短くなる | 会話をしていた人が、挨拶だけになる |
| 滞在が短くなる | 最後までいた人が、途中で抜けるようになる |
| 書き込みが反応だけになる | 文章が減って、スタンプやいいねだけになる |
1行目がいちばん分かりやすいサインです。ただ、大事なのはここからで、前兆に気づいても、本人には何もしないでください。
「最近来ないですね」「どうしたんですか」と聞くのは逆効果です。離れかけている人にとって、その一言は引き止めに聞こえます。足が遠のいていた場所に、行きづらい理由がもうひとつ増えるだけです。本人がいない配信で名前を出すのも同じです。自分のことが話題にされていたと知った人は、戻りにくくなります。
そもそも変化の理由は、配信ではなく相手の生活にあることがほとんどです。仕事が忙しくなった、生活の時間帯が変わった、家の事情ができた。どれもあなたからは見えませんし、あなたにはどうにもできません。見えない事情を考え続けるのがどれだけ消耗するかは、ライバーが病む理由に書いたとおりです。
やれることがあるとすれば、離れていく人を追うことではなく、戻りやすい状態を保つことです。曜日と時間を変えない。去った人の話をしない。久しぶりに来た人がいたら、理由を聞かずに「また来てくれた」とだけ言って、いつもの配信を続ける。しばらく空けてからの入室は、戻る側にとって案外勇気が要るものです。何も聞かれない場所だと分かっていることが、その勇気の支えになります。
常連さん同士の関係は、管理しない
常連さんが増えてくると、常連さん同士の会話が生まれます。あなた抜きで挨拶を交わし、お互いの近況を覚え、ときには配信の外でつながることもあります。
これは場が育った証拠で、良いことです。ただ、配信者がここに手を入れ始めると、たいてい裏目に出ます。
- 仲を取り持とうとする/「◯◯さんと◯◯さん、気が合いそう」。良かれと思っても、余計なお世話になります。
- 全員を交流させようとする/ひとりで静かに見ていたい人もいます。交流が前提の場になると、その人の居場所が消えます。
- 古株を立てる/「この人は初期からいてくれて」と紹介を重ねると、在籍の長さで序列ができます。あとから来た人は、下座に座らされたと感じます。
- 外のつながりを仲介する/常連さん同士がSNSでつながるのは自由です。ただ、配信者が間を取り持つと、こじれたときに責任があなたに戻ってきます。
配信者の仕事は、関係の管理ではなく場の温度を保つことだけです。具体的には、誰が相手でも同じ調子で話すこと、常連さん同士の会話が長く続いたら話題を全体に戻すこと。この2つで足ります。内輪の空気への対処は初見さんへの対応にまとめました。
そして、常連さん同士の関係がその後どうなっても、それは本人たちのものです。仲良くなるのも、疎遠になるのも、あなたの配信の外で起きていることです。見えても、見なかったことにして構いません。関係の行方まで背負い始めると、配信そのものが重くなります。人間関係の疲れがたまってきたと感じたら、配信がしんどいときも読んでみてください。
よくある質問
常連は何人いればいいですか?
まずは3〜5人で十分です。大きな数字を最初に置くと、達成できない期間が長すぎて続きません。
名前を呼ぶのが恥ずかしいです。
最初はそういうものです。ただ、費用ゼロで再訪率が変わる、数少ない行動です。「◯◯さん、こんばんは」だけで構いません。
常連が来ない日が不安になります。
相手にも生活があります。来ない日を気にしすぎると、特定の人に依存する形になります。幅を広げるほうが安定します。
常連同士が揉めてしまいました。
仲裁に入るとこじれます。その話題に乗らず、別の話に移すのがいちばん早い。手順は荒らし対策へ。
休むと常連が離れませんか?
期間と戻る日を伝えていれば、多くは戻ります。黙って消えるほうが戻りにくくなります。配信がしんどいときも参照してください。
新規と常連、どちらを優先すべきですか?
その場では初見です。常連は待てますが、初見は反応がないと帰ります。常連もそれを分かっています。
常連に個人的な連絡先を聞かれます。
アプリの外には出さない、と決めておいてください。例外を作ると基準が崩れます。断ることは冷たいことではありません。
常連が他の配信者のところへ行きました。
よくあることです。戻ってくることもあります。追いかけず、来ている人に集中してください。
名前を間違えてしまいました。
その場で謝って訂正すれば十分です。覚えようとしていることのほうが伝わります。
常連ができるまで、何ヶ月かかりますか?
当サイトでは期間を断定しません。ただ1ヶ月ではほとんど動かないのが普通です。2〜3ヶ月目に数人、という進み方が多く見られます。
SNSで告知したほうがいいですか?
やるなら1つに絞ってください。複数を中途半端に運用するより、配信の時間を固定するほうが効きます。
- 常連は「覚えられている」と感じたときに生まれる
- 2回目に「また来てくれた」と言えるかが最大の分岐点
- 覚えられないなら記録する。記憶力の問題にしない
- 前提は曜日と時間の固定。不定期だと通いようがない
- 離れる原因は内輪化・依怙贔屓・不定期・黙って休む
- 使っていない人にも同じ態度で。それがいちばんの防波堤
新規を集める手順はリスナーの増やし方、初見への対応は初見さんへの対応をどうぞ。
始める前につまずきやすいのは、アプリ選びと事務所選びの2つです。どちらも、決めてから気づくと戻るのが大変なところです。
事務所選びを読む身バレ、確定申告、荒らし、続かない。配信を始めてから出てくる困りごとは、調べても答えが出ないものが多いです。
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