ライバーの森LIVER FOREST
トップ配信の実務
機材

ライブ配信の機材|買う順番と、最初は買わなくていいもの

公開 2026.08.09読了 約8分監修:現役ボイストレーナー

配信を始めようとして、最初に検索するのが機材だと思います。そして、そこで止まる人がとても多いです。

結論から書きます。スマホと有線イヤホンがあれば始められます。それ以外は、続けると決まってからで構いません。

この記事では、買う順番と、買わなくていいものを整理します。

なぜ機材で止まってはいけないのか

機材を揃えてから始めよう、と考える気持ちは分かります。ただ、この順番には問題があります。

  • 何が足りないかは、やってみないと分からない/音が悪いのか、暗いのか、回線なのか。実際に配信して初めて分かります。
  • 準備しているうちに熱が冷める/届くのを待っている間に、始める気持ちが薄れます。
  • 合わないアプリで機材だけ残る/数回やって合わないと分かることもあります。

だから正しい順番は、まず始めて、困ったところだけ買うです。

最初にやること

スマホで1回配信してみて、自分の配信を録画で見返してください。音が聞き取りにくい、暗い、揺れている。何が気になるかで、買うべきものが決まります。

優先順位:この順番で効きます

配信の質に効く順番は、実はだいたい決まっています。

順位なぜ効くか
1聞き取りにくいと、内容以前に離脱される
2回線途切れるといちばん人が離れる
3明るさ暗い画面は見続けてもらえない
4固定(スタンド)揺れると見づらい・手が塞がる
5背景映り込み対策と印象
6カメラの画質いちばん後回しでいい

意外に思われるかもしれませんが、画質は最後です。スマホのカメラは十分な性能があり、それより音と明るさのほうが体感の差が大きくなります。

最初に買う3つ

  1. 有線イヤホン(マイク付き)高いものは要りません。Bluetoothだと音が遅れることがあり、歌う場合はとくに致命的です。まずここを有線にするだけで、音のトラブルの多くが消えます。スマホに端子がない場合は変換アダプタも一緒に。
  2. スマホスタンド手で持つと揺れますし、手が塞がってコメントも返せません。角度を変えられるものを選んでください。三脚型だと、座っても立っても使えます。
  3. 照明顔出しするなら効果が大きい部分です。リングライトが定番ですが、まずは部屋の電気を明るくする、窓に向かって座るだけでも変わります。買う前に試してみてください。

この3つで、最初の数ヶ月は十分に戦えます。

続けると決まってから足すもの

ものいつ要るか備考
マイク(単体)音にこだわりたくなったら音声配信・歌なら効果が大きい
オーディオインターフェースマイクを本格的にする段階最初は不要
有線LANアダプタ回線が途切れるときWi-Fiより安定する
背景の布・パーテーション映り込みが気になるとき身バレ対策としても有効
パソコン・配信ソフト画面共有やゲーム配信をするときスマホ配信なら不要
モニターヘッドホン歌配信で音を確認したいとき用途が限られる

共通しているのは、「困ってから買う」です。困っていないなら、その機材はまだ必要ありません。

買わなくていいもの

  • 高級なカメラ/スマホで十分です。差が出るのは音と光です。
  • 最初からの高価なマイク/有線イヤホンのマイクで、まず戦えます。
  • 大量の照明/1灯で十分です。多すぎると影が消えて不自然になります。
  • 配信専用のパソコン/スマホ完結のアプリがほとんどです。
  • 「配信者向け」と書かれた高価なセット/中身を1つずつ見ると、要らないものが混ざっていることがあります。
気をつけたいこと

機材を揃えることは、努力している実感が得やすい行動です。だからこそ、配信そのものから逃げる形で機材を買い続けてしまう人がいます。買い物より、1回配信するほうが確実に前に進みます。

音がいちばん効く理由

優先順位の1位に音を置きました。理由をもう少し具体的に書きます。

視聴者は、配信を「見る」より先に「聞いて」います。一覧から入ってきた人が最初の数秒で判断するのは、映像より声が聞き取れるかどうかです。

音の問題視聴者に起きること対策
小さい・遠い音量を上げる手間で離脱口との距離を一定に。マイク付きイヤホン
割れる不快で聞き続けられない近づきすぎない。音量設定を見直す
反響する聞き取りづらいカーテンやクッションを置く
生活音が入る気が散る/身バレの原因にも窓を閉める。通知を切る
音が遅れる会話が噛み合わないBluetoothをやめて有線に

どれも高い機材で解決するものではありません。置き方と設定でほとんど直ります。だからこそ、買う前に自分の配信を録画で聞き返す価値があります。

アプリによって、効く機材が違います

配信の種類いちばん効く要らないもの
雑談(顔出し)照明高級マイク
有線イヤホン・マイク
音声のみマイク・静かな環境照明・カメラ
アバター・イラストマイク照明・背景
ゲームパソコン・回線

顔が映らないアプリなら、照明も背景も要りません。そのぶん音に予算を寄せられます。自分がどのアプリでやるかを決めてから買うほうが、無駄がありません。

お金をかけずに質を上げる方法

買う前にできることが、実はかなりあります。

  • 窓を閉める/外の音が減るだけで、聞き取りやすさが変わります。
  • 窓に向かって座る/昼なら、これだけで照明が要らなくなります。
  • スマホと口の距離を一定にする/近すぎると割れ、遠すぎると聞こえません。
  • 柔らかいものを置く/カーテンやクッションがあると、声の反響が減ります。
  • 通知を切る/機内モードにして、Wi-Fiだけオンにする。通知音が入りません。
  • スマホの充電を確保する/配信中に切れるのがいちばん惜しいです。

とくに2つ目です。照明を買う前に、座る位置を変えてみてください。それで解決することがあります。

買う前に、置き場所を決める

機材の話で見落とされがちなのが、「毎回セッティングする手間」です。ここが続くかどうかを実は大きく左右します。

配信のたびにスタンドを出して、イヤホンを探して、照明を組み立てる。この作業が5分かかると、疲れている日に「今日はやめよう」となります。

  • 置きっぱなしにできる場所を決める/片付ける前提だと、いずれ出さなくなります。
  • ケーブルを挿しっぱなしにする/毎回抜き差しするのは意外と面倒です。
  • 座る位置を固定する/カメラの角度と明るさが毎回同じになり、調整が要らなくなります。
  • 30秒で始められる状態を目指す/これが理想です。準備の手間は、続けられるかどうかに直結します。

だから機材を買うときは、性能だけでなく「置きっぱなしにできるか」も見てください。大きくて毎回片付けが必要なものは、性能が良くても使わなくなります。

領収書は最初から残す

忘れがちですが、配信のために買った機材は経費として扱える可能性があります。

収入が出る前に買ったものでも対象になる場合があるので、まだ稼いでいないから関係ない、と捨てないでください。箱をひとつ用意して入れておくだけで構いません。

くわしくはライバーの確定申告にまとめています。

買い替えのタイミング

最初に買ったもので不満が出てきたら、そこが買い替えどきです。ただし「なんとなく良いものが欲しい」で買うと、たいてい変化を感じません。

  • 視聴者に指摘されたとき/「聞こえにくい」「暗い」と言われたら、いちばん確かな根拠です。
  • 自分の録画を見て毎回気になるとき/1回ではなく、毎回同じところが気になるなら本物です。
  • 配信の種類を変えたとき/雑談から歌に移るなら、必要な機材も変わります。

逆に、人が来ないことを機材のせいにして買い替えるのは、ほぼ効果がありません。そこは時間帯の固定と初見への対応で決まる部分です。

スマホの設定でできること

機材以前に、スマホの設定を整えるだけで質が上がります。無料でできるので先にやってください。

  • おやすみモード・機内モード+Wi-Fi/配信中に着信や通知が入ると、音も画面も乱れます。
  • 画面の自動ロックをオフ/途中で画面が消えると配信が止まることがあります。
  • 不要なアプリを閉じる/動作が重いと映像がカクつきます。
  • ストレージを空けておく/録画する場合はとくに。容量不足で止まります。
  • 明るさを固定する/自動調整のままだと、途中で画面の明るさが変わります。

とくに1つ目です。通知音が入るのは、見ている側にとってかなり気になります。身バレの観点でも、通知に本名が出る可能性があるので切っておくべきです。

よくある質問

結局、最初にいくらかかりますか?

有線イヤホンとスタンドがあれば始められます。どちらも安いもので構いません。照明は、まず座る位置を変えて試してからで十分です。

Bluetoothのイヤホンではだめですか?

雑談だけなら使える場合もありますが、音が遅れることがあり、歌う場合は致命的です。アプリによっては非推奨とされています。有線にしておくほうが確実です。

パソコンは必要ですか?

多くのアプリはスマホ向けに作られているので、必須ではありません。ゲーム配信や画面共有をする場合に検討してください。

部屋が狭くて背景が作れません。

布1枚を壁に貼るだけで十分です。無地であれば何でも構いません。顔が映らないアプリを選べば、そもそも不要になります。

回線が不安定です。

まずルーターの近くで配信してみてください。それでも不安定なら、有線LANのアダプタを検討します。途切れるのは、視聴者がいちばん離れる原因なので、ここは優先度が高いです。

機材を揃えたのに人が来ません。

機材で人は増えません。増えるのは滞在時間です。人が来るかどうかは、時間帯の固定と初見への対応で決まります。配信の実務の他の記事も読んでみてください。

この記事のまとめ
  • スマホと有線イヤホンがあれば始められる。機材で止まらない
  • 効く順番は 音 → 回線 → 明るさ → 固定 → 背景 → 画質。画質は最後
  • 最初に買うのは、有線イヤホン・スタンド・(必要なら)照明の3つ
  • それ以外は困ってから買う
  • 顔が映らないアプリなら、照明も背景も不要。音に予算を寄せる
  • 窓を閉める・窓に向かって座る。買う前にできることがある
  • 領収書は最初から残す。収入が出る前のものでも対象になり得る

アプリの選び方はライブ配信アプリのおすすめ、身バレ対策はこちらにまとめています。

次に読むなら

始める前につまずきやすいのは、アプリ選びと事務所選びの2つです。どちらも、決めてから気づくと戻るのが大変なところです。

事務所選びを読む
ライバーの森 編集部

現役のボイストレーナーと、配信の現場に関わっているメンバーで記事を作っています。収入の断定と、裏の取れない数字は書きません。

配信の実務のほかの記事

一覧 →