ライブ配信の機材|買う順番と、最初は買わなくていいもの
配信を始めようとして、最初に検索するのが機材だと思います。そして、そこで止まる人がとても多いです。
結論から書きます。スマホと有線イヤホンがあれば始められます。それ以外は、続けると決まってからで構いません。
この記事では、買う順番と、買わなくていいものを整理します。
なぜ機材で止まってはいけないのか
機材を揃えてから始めよう、と考える気持ちは分かります。ただ、この順番には問題があります。
- 何が足りないかは、やってみないと分からない/音が悪いのか、暗いのか、回線なのか。実際に配信して初めて分かります。
- 準備しているうちに熱が冷める/届くのを待っている間に、始める気持ちが薄れます。
- 合わないアプリで機材だけ残る/数回やって合わないと分かることもあります。
だから正しい順番は、まず始めて、困ったところだけ買うです。
スマホで1回配信してみて、自分の配信を録画で見返してください。音が聞き取りにくい、暗い、揺れている。何が気になるかで、買うべきものが決まります。
優先順位:この順番で効きます
配信の質に効く順番は、実はだいたい決まっています。
| 順位 | 何 | なぜ効くか |
|---|---|---|
| 1 | 音 | 聞き取りにくいと、内容以前に離脱される |
| 2 | 回線 | 途切れるといちばん人が離れる |
| 3 | 明るさ | 暗い画面は見続けてもらえない |
| 4 | 固定(スタンド) | 揺れると見づらい・手が塞がる |
| 5 | 背景 | 映り込み対策と印象 |
| 6 | カメラの画質 | いちばん後回しでいい |
意外に思われるかもしれませんが、画質は最後です。スマホのカメラは十分な性能があり、それより音と明るさのほうが体感の差が大きくなります。
最初に買う3つ
- 有線イヤホン(マイク付き)高いものは要りません。Bluetoothだと音が遅れることがあり、歌う場合はとくに致命的です。まずここを有線にするだけで、音のトラブルの多くが消えます。スマホに端子がない場合は変換アダプタも一緒に。
- スマホスタンド手で持つと揺れますし、手が塞がってコメントも返せません。角度を変えられるものを選んでください。三脚型だと、座っても立っても使えます。
- 照明顔出しするなら効果が大きい部分です。リングライトが定番ですが、まずは部屋の電気を明るくする、窓に向かって座るだけでも変わります。買う前に試してみてください。
この3つで、最初の数ヶ月は十分に戦えます。
続けると決まってから足すもの
| もの | いつ要るか | 備考 |
|---|---|---|
| マイク(単体) | 音にこだわりたくなったら | 音声配信・歌なら効果が大きい |
| オーディオインターフェース | マイクを本格的にする段階 | 最初は不要 |
| 有線LANアダプタ | 回線が途切れるとき | Wi-Fiより安定する |
| 背景の布・パーテーション | 映り込みが気になるとき | 身バレ対策としても有効 |
| パソコン・配信ソフト | 画面共有やゲーム配信をするとき | スマホ配信なら不要 |
| モニターヘッドホン | 歌配信で音を確認したいとき | 用途が限られる |
共通しているのは、「困ってから買う」です。困っていないなら、その機材はまだ必要ありません。
買わなくていいもの
- 高級なカメラ/スマホで十分です。差が出るのは音と光です。
- 最初からの高価なマイク/有線イヤホンのマイクで、まず戦えます。
- 大量の照明/1灯で十分です。多すぎると影が消えて不自然になります。
- 配信専用のパソコン/スマホ完結のアプリがほとんどです。
- 「配信者向け」と書かれた高価なセット/中身を1つずつ見ると、要らないものが混ざっていることがあります。
機材を揃えることは、努力している実感が得やすい行動です。だからこそ、配信そのものから逃げる形で機材を買い続けてしまう人がいます。買い物より、1回配信するほうが確実に前に進みます。
音がいちばん効く理由
優先順位の1位に音を置きました。理由をもう少し具体的に書きます。
視聴者は、配信を「見る」より先に「聞いて」います。一覧から入ってきた人が最初の数秒で判断するのは、映像より声が聞き取れるかどうかです。
| 音の問題 | 視聴者に起きること | 対策 |
|---|---|---|
| 小さい・遠い | 音量を上げる手間で離脱 | 口との距離を一定に。マイク付きイヤホン |
| 割れる | 不快で聞き続けられない | 近づきすぎない。音量設定を見直す |
| 反響する | 聞き取りづらい | カーテンやクッションを置く |
| 生活音が入る | 気が散る/身バレの原因にも | 窓を閉める。通知を切る |
| 音が遅れる | 会話が噛み合わない | Bluetoothをやめて有線に |
どれも高い機材で解決するものではありません。置き方と設定でほとんど直ります。だからこそ、買う前に自分の配信を録画で聞き返す価値があります。
アプリによって、効く機材が違います
| 配信の種類 | いちばん効く | 要らないもの |
|---|---|---|
| 雑談(顔出し) | 照明 | 高級マイク |
| 歌 | 有線イヤホン・マイク | — |
| 音声のみ | マイク・静かな環境 | 照明・カメラ |
| アバター・イラスト | マイク | 照明・背景 |
| ゲーム | パソコン・回線 | — |
顔が映らないアプリなら、照明も背景も要りません。そのぶん音に予算を寄せられます。自分がどのアプリでやるかを決めてから買うほうが、無駄がありません。
お金をかけずに質を上げる方法
買う前にできることが、実はかなりあります。
- 窓を閉める/外の音が減るだけで、聞き取りやすさが変わります。
- 窓に向かって座る/昼なら、これだけで照明が要らなくなります。
- スマホと口の距離を一定にする/近すぎると割れ、遠すぎると聞こえません。
- 柔らかいものを置く/カーテンやクッションがあると、声の反響が減ります。
- 通知を切る/機内モードにして、Wi-Fiだけオンにする。通知音が入りません。
- スマホの充電を確保する/配信中に切れるのがいちばん惜しいです。
とくに2つ目です。照明を買う前に、座る位置を変えてみてください。それで解決することがあります。
買う前に、置き場所を決める
機材の話で見落とされがちなのが、「毎回セッティングする手間」です。ここが続くかどうかを実は大きく左右します。
配信のたびにスタンドを出して、イヤホンを探して、照明を組み立てる。この作業が5分かかると、疲れている日に「今日はやめよう」となります。
- 置きっぱなしにできる場所を決める/片付ける前提だと、いずれ出さなくなります。
- ケーブルを挿しっぱなしにする/毎回抜き差しするのは意外と面倒です。
- 座る位置を固定する/カメラの角度と明るさが毎回同じになり、調整が要らなくなります。
- 30秒で始められる状態を目指す/これが理想です。準備の手間は、続けられるかどうかに直結します。
だから機材を買うときは、性能だけでなく「置きっぱなしにできるか」も見てください。大きくて毎回片付けが必要なものは、性能が良くても使わなくなります。
領収書は最初から残す
忘れがちですが、配信のために買った機材は経費として扱える可能性があります。
収入が出る前に買ったものでも対象になる場合があるので、まだ稼いでいないから関係ない、と捨てないでください。箱をひとつ用意して入れておくだけで構いません。
くわしくはライバーの確定申告にまとめています。
買い替えのタイミング
最初に買ったもので不満が出てきたら、そこが買い替えどきです。ただし「なんとなく良いものが欲しい」で買うと、たいてい変化を感じません。
- 視聴者に指摘されたとき/「聞こえにくい」「暗い」と言われたら、いちばん確かな根拠です。
- 自分の録画を見て毎回気になるとき/1回ではなく、毎回同じところが気になるなら本物です。
- 配信の種類を変えたとき/雑談から歌に移るなら、必要な機材も変わります。
逆に、人が来ないことを機材のせいにして買い替えるのは、ほぼ効果がありません。そこは時間帯の固定と初見への対応で決まる部分です。
スマホの設定でできること
機材以前に、スマホの設定を整えるだけで質が上がります。無料でできるので先にやってください。
- おやすみモード・機内モード+Wi-Fi/配信中に着信や通知が入ると、音も画面も乱れます。
- 画面の自動ロックをオフ/途中で画面が消えると配信が止まることがあります。
- 不要なアプリを閉じる/動作が重いと映像がカクつきます。
- ストレージを空けておく/録画する場合はとくに。容量不足で止まります。
- 明るさを固定する/自動調整のままだと、途中で画面の明るさが変わります。
とくに1つ目です。通知音が入るのは、見ている側にとってかなり気になります。身バレの観点でも、通知に本名が出る可能性があるので切っておくべきです。
よくある質問
結局、最初にいくらかかりますか?
有線イヤホンとスタンドがあれば始められます。どちらも安いもので構いません。照明は、まず座る位置を変えて試してからで十分です。
Bluetoothのイヤホンではだめですか?
雑談だけなら使える場合もありますが、音が遅れることがあり、歌う場合は致命的です。アプリによっては非推奨とされています。有線にしておくほうが確実です。
パソコンは必要ですか?
多くのアプリはスマホ向けに作られているので、必須ではありません。ゲーム配信や画面共有をする場合に検討してください。
部屋が狭くて背景が作れません。
布1枚を壁に貼るだけで十分です。無地であれば何でも構いません。顔が映らないアプリを選べば、そもそも不要になります。
回線が不安定です。
まずルーターの近くで配信してみてください。それでも不安定なら、有線LANのアダプタを検討します。途切れるのは、視聴者がいちばん離れる原因なので、ここは優先度が高いです。
機材を揃えたのに人が来ません。
機材で人は増えません。増えるのは滞在時間です。人が来るかどうかは、時間帯の固定と初見への対応で決まります。配信の実務の他の記事も読んでみてください。
- スマホと有線イヤホンがあれば始められる。機材で止まらない
- 効く順番は 音 → 回線 → 明るさ → 固定 → 背景 → 画質。画質は最後
- 最初に買うのは、有線イヤホン・スタンド・(必要なら)照明の3つ
- それ以外は困ってから買う
- 顔が映らないアプリなら、照明も背景も不要。音に予算を寄せる
- 窓を閉める・窓に向かって座る。買う前にできることがある
- 領収書は最初から残す。収入が出る前のものでも対象になり得る
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