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ライバーの住民税|確定申告とは別に、市区町村への手続きが要ることがあります

公開 2026.09.02読了 約11分監修:現役ボイストレーナー

「確定申告のことは調べた。ところで住民税って、別に何かやることがあるの?」配信の収入が出はじめた人が、次に突き当たるのがこの疑問です。

結論から言うと、あります。住民税は所得税とは別の税金で、納める先も、時期も、手続きの流れも違います。そして「確定申告は不要」と言われる場合でも、住民税の申告は別に必要になることがあります。

ここを知らないまま「申告不要=何もしなくていい」と思い込んでいる人が、いちばん多い。この記事では、住民税だけに絞って整理します。

先に結論

所得税の窓口は税務署、住民税の窓口はお住まいの市区町村です。確定申告をすれば、その内容は市区町村にも回るので、住民税の申告を別にする必要は基本的にないとされています。逆に、確定申告をしない場合は、住民税の申告だけを市区町村にする必要が出てくることがあります。扱いは自治体によって違うので、迷ったら市区町村の窓口で確認してください。

住民税は「もうひとつの税金」です

まず、いちばん多い誤解から片づけます。「所得税を納めたのに、あとから別の通知が来た。二重に取られているのでは?」——これは二重取りではありません。

所得税と住民税は、最初から別々の2つの税金です。所得税は国に納める税金で、窓口は税務署。住民税は住んでいる市区町村と都道府県に納める税金で、窓口は市区町村の役所です。同じ収入をもとに計算されますが、納める相手が違います。

相手が違うということは、手続きも通知も別々に動くということです。確定申告を済ませたからといって、住民税のことを税務署が全部やってくれるわけではありません。ただし後で説明するとおり、情報は連携しています。

所得税と住民税、何が違うのか

違いを一覧にします。細かい制度の話ではなく、「自分が何をすればいいか」に関わる部分だけです。

項目所得税住民税
納める先国(窓口は税務署)市区町村・都道府県(窓口は市区町村)
タイミングその年の所得について、翌年の確定申告期に精算前年の所得をもとに、翌年度に請求が来る
手続き確定申告確定申告の情報が回る。しない場合は住民税の申告
納め方申告とあわせて納付通知が届いてから納付(給与天引きの場合もある)

2行目に注目してください。住民税は「前年の所得」に対して、あとからかかります。今年配信で稼いだ分の住民税は、今年ではなく翌年度に請求される、という時間差があります。この時間差を知らないと、「もう納税は終わったはずなのに通知が来た」と混乱したり、使い切ったあとに請求が来て慌てたりします。

収入が出た年は、翌年の分を残しておく

配信の収入は天引きされずに振り込まれることが多いので、翌年度の住民税は自分で納めることになりがちです。収入が出た年は、その一部を翌年のために残しておいてください。金額がいくらになるかはここでは書きません。計算方法や減免の扱いは自治体によって違うので、お住まいの市区町村の案内で確認してください。

確定申告をすれば、住民税の申告は基本的に済む

ここは安心してよい話です。税務署に確定申告をすると、その情報は市区町村にも共有される仕組みになっています。流れはこうです。

  1. 確定申告をする税務署(またはオンライン)に、1年分の収入と経費を申告します。手順は配信の確定申告にまとめています。
  2. 情報が市区町村に回る申告の内容が、お住まいの市区町村に共有されます。自分で二度書く必要は基本的にありません。
  3. 市区町村が住民税を計算する回ってきた情報をもとに、翌年度の住民税額が計算されます。
  4. 通知が届く納付書や税額の通知が届きます。届いたら、書かれている方法で納めます。

つまり、確定申告をした人は、住民税のために別の申告書を出す必要は基本的にありません。やることは「通知が来たら納める」だけです。二重に申告しなくていい、というのはこの仕組みのおかげです。

確定申告をしない場合こそ、住民税に注意

確定申告をするかどうかで、住民税の手続きが変わります

  • 所得税の確定申告をするか
    • する市区町村に情報が回るので、住民税の申告は基本的に別途必要ありません
    • しない情報が回らないため、住民税の申告を別に行う必要が出ることがあります。線引きは自治体によって違うので、お住まいの市区町村に確認してください
    • 迷うなら確定申告をしてしまえば、この問題自体が起きません

この記事でいちばん伝えたいのがここです。

確定申告はいくらからで整理したとおり、会社員で副業の所得が一定以下の場合など、「所得税の確定申告はしなくてよい」とされるケースがあります。ところが——

「確定申告が不要」は所得税の話であって、住民税には同じルールがありません。確定申告をしない場合、市区町村にはあなたの配信収入の情報が回りません。そのため、住民税の申告を別に市区町村へ行う必要が出てくることがあります。

「申告不要」で止まらないでください

「確定申告は不要と書いてあったから、何もしていない」——この状態の人が本当に多いです。所得税の申告が不要でも、住民税の側の手続きが残っていることがあります。必要かどうかの線引きは自治体によって違うので、当てはまりそうな人は、お住まいの市区町村に「配信の収入があるが、住民税の申告は必要か」と確認してください。電話で聞けます。

なお、確定申告をすればこの問題は起きません。迷うくらいなら確定申告をしてしまう、というのもひとつの整理の仕方です。

いつ・どこで手続きするのか

住民税の申告先は、お住まいの市区町村の税務担当の窓口です。名称は自治体によって違い、「市民税課」「税務課」「課税課」などと呼ばれます。役所の総合案内で「住民税の申告をしたい」と言えば案内してもらえます。

時期の目安としては、確定申告と同じ時期(年明けから春先)に受け付ける自治体が多いようです。ただし、期限や様式、必要な持ち物は自治体ごとに違います。日付をここで断定することはしません。必ずお住まいの自治体の案内で確認してください。

  • 申告が必要かどうか/自分の収入の状況を伝えて、そもそも申告が要るのかを確認します。
  • 期限/いつまでに出すのか。自治体の案内が正です。
  • 持ち物/収入がわかるもの(振込明細など)と経費の記録。何が要るかは窓口に確認を。
  • 提出の方法/窓口・郵送・オンラインなど、自治体によって選択肢が違います。

収入と経費の記録が手元に揃っていれば、手続き自体は難しくありません。記録の残し方はライバーの経費を参考にしてください。

納め方は2種類:普通徴収と特別徴収

住民税の納め方には、大きく2つの形があります。言葉だけ覚えておいてください。

名前納め方主に誰か
特別徴収勤務先が給与から天引きして、まとめて納める会社員・パートなど給与をもらう人
普通徴収自分に届いた納付書などで、自分で納めるフリーランス・専業のライバーなど

2行目が、専業でやっている人の基本形です。通知が届いたら、書かれた方法(納付書、口座振替など)で納めます。一括か分割かなどの選択肢も通知に書かれています。

会社員の場合は、給与分の住民税はもともと特別徴収(天引き)で納めているはずです。そこに配信の収入が加わると、その分の住民税をどう納めるかという話が出てきます。

会社員の場合に何が起きるか

会社員が配信で収入を得ると、翌年度の住民税は「給与の分+配信の分」で計算されます。このとき、配信の分まで含めた金額が勤務先経由の天引きに合流すると、給与に対して住民税が多いことに経理担当者が気づく可能性があります。これが「住民税から副業が知られる」と言われる仕組みです。

配信分を自分で納める形(普通徴収)にできるかどうかは、申告時の選択や自治体・勤務先の運用によって扱いが変わります。「こう書けば必ず大丈夫」と言い切れる話ではありません。

この経路の詳しい仕組みと考え方は副業が会社にバレる仕組みにまとめてあるので、ここでは深追いしません。この記事で覚えておいてほしいのは、「会社に知られるかどうか」は税額の大小ではなく住民税の納め方に関わる話だ、という位置づけだけです。会社に知られたくない人が、税の手続きも含めて何をどの順番でやるかは会社にバレたくない人の行動リストに時系列でまとめています。

納付が遅れたとき・払えないとき

通知が来たのに放置してしまった。あるいは、手元にお金がなくて払えない。そうなったときの動き方です。

  1. まず窓口に連絡する放置がいちばん良くありません。遅れると延滞金がかかることがあり、放置し続けると督促などの手続きが進みます。金額や条件は自治体によるので、ここでは書きません。
  2. 払えない事情を伝える収入が不安定で一括では払えない、という相談は珍しくありません。分割などの相談に応じてもらえる場合があります。
  3. 約束した分は守る相談して決めた納付計画は、守れる金額で組んでもらってください。無理な約束は続きません。

払えないこと自体を責められる話ではありません。連絡せずに放置することだけが、状況を悪くします。早めに窓口へ。それだけです。

引っ越した場合はどうなるか

年の途中で引っ越すと、「どっちの市に払うの?」という疑問が出ます。

住民税には、「1月1日の時点でどこに住んでいたか」を基準にするという考え方があります。この考え方だと、年の途中で引っ越しても、その年度の住民税は引っ越す前の自治体に納めることになります。新しい住所の役所から通知が来ないからといって、納税が消えたわけではありません。

ただし、住民票の状況や実際の居住の実態など、個別の事情で扱いが変わることがあります。引っ越しをまたいで収入があった人は、断定で動かず、旧住所・新住所どちらかの市区町村に自分の状況を伝えて確認してください。

収入が少なくても、申告しておく意味がある

「収入がわずかだから、申告してもしなくても変わらないでしょ」——実は、税額以外のところで差が出ます。

市区町村は、申告された情報をもとに所得証明書や課税・非課税の証明書を発行します。これが必要になる場面は、思ったより多いです。

  • 賃貸の契約/収入の証明を求められることがあります。
  • 奨学金・給付金の手続き/世帯の所得情報が判定に使われるものがあります。
  • 保育料などの行政サービス/所得をもとに決まるものがあります。
  • ローンや各種審査/所得証明の提出を求められる場面があります。

申告をしていないと、こうした証明がすぐに出せず、そこから手続きをやり直すことになりがちです。収入が少ない年でも、申告しておくと「証明が出せる状態」が作れます。必要かどうか迷ったら、これも市区町村に聞いてください。

1年目のライバーがやっておくこと

住民税のためだけに特別なことをする必要はありません。順番はこうです。

  1. 記録を残す振込の明細と、配信のために使ったお金のレシート。これがすべての土台です。何が経費になり得るかはライバーの経費へ。
  2. 確定申告をするかを判定する基準の考え方は確定申告はいくらからに整理しました。
  3. 確定申告をするなら、それで住民税側も基本的に完了通知が来たら納めるだけです。
  4. 確定申告をしないなら、市区町村に確認する住民税の申告が必要かどうかを電話で聞きます。この一本の電話が、この記事でいちばん勧めたい行動です。
  5. 本格的に続けるなら、事業としての形も検討する開業届などの話はライバーの開業届にまとめています。

よくある質問

住民税はいくらかかりますか?

この記事では金額を書きません。計算のもとになる基準や減免の扱いが自治体によって違うためです。お住まいの市区町村のサイトか窓口で確認してください。ネット上の「だいたいこれくらい」という数字で判断しないでください。

確定申告をしたのに、市役所にも行く必要がありますか?

基本的にはありません。確定申告の内容は市区町村に回るので、住民税の申告を別にする必要はないとされています。通知が届いたら納めるだけです。心配な場合は市区町村に確認してください。

通知が来ないので、払わなくていいということですか?

そうとは限りません。住民税は前年の所得に対して翌年度に来るので、時間差があります。また、申告そのものをしていない場合、市区町村が収入を把握しておらず通知が来ていないだけ、ということもあり得ます。「来ない=不要」とは考えず、状況を市区町村に確認してください。

学生で親の扶養に入っていても、住民税はかかりますか?

かかるかどうかの基準は自治体によって違います。また、収入が増えると扶養の側にも影響が出ることがあります。金額が伸びてきたら、家族と共有したうえで市区町村に確認してください。あとから知られるほうが揉めます。

アプリ側で何か引かれていれば、住民税も済んでいますか?

振込時に引かれているものが何であっても、住民税の手続きが自動で済むわけではありません。明細で何が引かれているかを確認したうえで、住民税は住民税として市区町村側の手続きを確認してください。

副業分の住民税を自分で納める形にすれば、会社には知られませんか?

そう言い切ることはできません。扱いは自治体や勤務先の運用によって変わります。仕組みの全体像は副業が会社にバレる仕組みに整理したので、そちらを読んだうえで、必要なら窓口に相談してください。

去年は収入がほぼゼロでした。何もしなくていいですか?

税額としては小さくても、申告しておくと所得の証明が出せる状態になります。奨学金や賃貸契約などで証明が必要になる場面は意外とあります。申告が必要か・しておくべきかを市区町村に聞いてみてください。

この記事のまとめ
  • 住民税は所得税とは別の税金。窓口は税務署ではなく市区町村
  • 前年の所得に対して翌年度に請求が来る。時間差に備えてお金を残す
  • 確定申告をすれば情報は市区町村に回り、住民税の申告は基本的に不要
  • 確定申告をしない場合は住民税の申告が別に必要になることがある。市区町村に確認
  • 納め方は天引き(特別徴収)と自分で納付(普通徴収)の2種類。会社との関係は別記事へ
  • 金額・期限・線引きは自治体で違う。迷ったら市区町村への電話一本

申告そのものの手順は配信の確定申告、いくらから申告が必要かは確定申告はいくらから、会社に知られたくない場合は副業がバレる仕組みをどうぞ。なお当サイトは税務の専門機関ではありません。住民税に関する最終的な判断は、必ずお住まいの市区町村の窓口でご確認ください。

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ライバーの森 編集部

現役のボイストレーナーと、配信の現場に関わっているメンバーで記事を作っています。収入の断定と、裏の取れない数字は書きません。

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